house of love.*


それから、あたしと夫はメールアドレスを交換しやりとりを始めた。


夫からあたしに
“おはよう”とくれば

あたしも
“おはよう”と返すことが出来た。


また
“雨だね”ときたら

あたしも
“そうですね”と返す。



全く、くだらないんだが、何せその頃の夫はあたしにとって唯一コミュニケーションがとれる相手。



あたしは簡単に恋に落ちた。



今にして思えば、あの当時の夫は童貞だったんじゃないかと。


だって、何から何まで下手だった。


下手だったけど、少し頭がおかしい生娘だったあたしはそれに気づけなかっただけ。


無きゃ何でも美味いの法則同様、下手で童貞な夫があたしにするエロい事を“素敵なこと”だと勝手に誤認し暴走してしまったあたしの身体。


キモい夫にしがみついたまま離さない。



それまで抑圧されていたあたしエネルギーが全てそっちへ向かったのか。




何かとオタクな夫にしてみれば、あたしは

“いつでもやれるリアルアニメキャラ”

だったのだろう。




そして、あたしはゼミの教授から完全に無視されるようになり



今は亡き父からも

“留年になったらもう出てけ”

宣告を賜った。



思うに父のアレは


秋に姉が嫁いだことと、高校卒業間近で就職先が既に決まっていた妹のことがかなり作用していたと思う。




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